Vol.128 コピーライティング知恵袋

Vol.128 コピーライティング知恵袋

 中高年向けのサプリメントのコピーについて

~中高年層には東洋的アプローチを~
 
 
サプリメントを含む栄養食品の市場規模は、ここ10年で、
約3倍(3兆円強)に拡大していると言われています。
サプリメントとは、70年代にアメリカで市民権を得、
その後、元々食べることで健康を保つ考え方を持った
日本でも定着しました。
今回は、中高年世代へ向けサプリメントのコピーについて
考えてみましょう。

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▽▲サプリメント・ヒストリー▽▲
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サプリメントの必要性を、国をあげて推奨したのはアメリカでした。
1977年にアメリカ上院による大規模な調査によって、食生活と
慢性疾患の関係について発表された「マクガバンレポート」が
サプリメントを定着させるきっかけとなりました。

このレポートでは、慢性病(生活習慣病)の多くは、肉食中心の
偏った生活がもたらし、早急に食事の内容を改善する必要が
あるという内容だったため、アメリカ全体の食生活への関心が
高まったとの事が報告されています。
過程の上で、急に食生活を変えることは難しいと感じたアメリカ人の
心を掴んだのが、手軽に栄養を補給できるサプリメントでした。

現在、アメリカのサプリメントは、
「ビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸のいずれかを含むもの。
通常の食事を補うことを目的とする製品」と定義されています。

一方、日本のサプリメントは、食品に分類され、栄養補助食品を
指す言葉して定着しました。
バブル期から頻繁に話題になり、90年代に入り、大手メーカーが
輸入を手掛け、2000年にはダイエットサポートサプリメント、
美容ドリンクなど多様化し、ここ10年で、約3倍(3兆円強)まで
成長しました。

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▽▲-医薬品と食品の違いを明確にしたアメリカ▽▲
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「アメリカのサプリメントは日本より進んでいる」という感覚を
お持ちの方が多いのではないでしょうか。
その理由として、早くから国をあげて正しい栄養補給を
推奨してきただけではなく、後の法律改正によるものだと考えられます。

アメリカでは1994年にDSHEA(ダイエタリー・サプリメント健康・教育法)という
法律が制定され、医薬品でも、食品でもないサプリメントという
ポジションが明確にされました。
この法律は、日本で例えるなら「トクホ」(特定保健用食品)に
似ているといえるでしょう。
トクホは、消費者庁(昨年9月1日の消費者庁発足までは厚生労働省)の
認可を得、医薬品のように効果としてではなく、食品の持つ
特定の保健の用途を表示して販売される食品です。

DSHEAの制定により、アメリカではサプリメントの効果についての
表現が可能になり、代わりに品質や安全性の基準が設けられました。
このことにより、アメリカのサプリメントのラベルには、
日本のサプリメントより、明確に製品の情報を得られることができます。

これらの法律の違いが、日本よりアメリカのサプリメントが
「進んでいる」といわれる理由の1つと言えそうです。

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▽▲文化とサプリメント▽▲
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日本のサプリメントには、大きく分けて2つの考え方があります。
漢方を基にした薬食同源思想(いわゆる「医食同源」)を代表とする
東洋医学的なという考え方と、西洋医学の不足補充という考え方です。
この2つの考え方が、アメリカのサプリメントより、多様化した
日本のサプリメント事情をつくってきました。

とくに、美容に良いとされるサプリメントや美容ドリンクは、
とても東洋的な考えが反映されています。
「コラーゲンがたっぷり含まれているから、フカヒレを食べると
肌がきれいになる。」という「内面美容」の考え方はとても漢方的であり、
その文化が日本の美容系サプリメントの根底にあるようです。

サプリメント大国のアメリカでは、美容に対してダイエットなど
数値化されないものには、「内面美容」というアプローチ感覚は少なく、
もっと直接的な方法を選ぶため、美容整形技術の最先端国である
由縁だと考えられます。

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▽▲中高年層には東洋的アプローチ▽▲
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これらを踏まえると、日本には、生まれたときからサプリメントを
常用する世代と、生まれたときには、サプリメントを常用するという
習慣がなかった世代が混在して業界を支えていることがわかります。
現在の中高年が過ごした青春時代には、サプリメントを常用す
る習慣はなく、逆に「薬などは癖になるから、我慢したほうがいい」
などという考え方がポピュラーなものでした。

このような時代を過ごした人たちに、サプリメント製品を売り込むのなら、
当然古くから存在する「医食同源」の考えを活かすことが、
もっとも効果的と言えます。
摘出した成分を含む食品を例にし、その食品の持つ「カラダの良い」と
されているイメージをアピールすることが効果的です。

そこで、今回は食品の持つ特性とこれまでの歴史を上手く感じさせながら、
中高年向けに書かれたコピーをご紹介します。

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▽▲コピーの紹介▽▲
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■【セサミンEプラス】
 発 売 元:サントリーウエルネス株式会社
 商品分類:健康食品
 販  路:通信販売、ドラッグストアなど
 商品特性:ゴマ由来のセサミン成分配合
 価  格:通常価格4.410円
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■メインコピー
 まわりの誰よりも元気!
 若々しい自分を実感
 私たちの若々しさの秘密!
 ゴマパワーで毎日イキイキと過ごしています。
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若々しく健康でありたいと願う中高年の人たちにとって、
良質のサプリメントとの出会いは素晴らしいものとなります。
その第一歩となる広告コピーは、中高年の心を掴むもので
なくてはなりません。

しかし一方で、健康に不安を感じ、サプリメントの摂取を考える
人たちに対して、不安をあおるような表現を行ったり等、
薬事法に抵触する表現を多用する企業も存在します。
健康的な毎日をサポートするサプリメントのコピーに、不安を
あおるような表現を用いることは、その不安を解消する
身体の改善効果を暗示するものとなりますので、薬事法に抵触する
可能性が高く注意が必要です。
コピー表現も含め、改めて販促のコンプライアンスを考え直す
時期に来ていると言えるでしょう。

今年7月14日にファンケル社が、DHC社を「DHCが自社の特許権を
侵害している」として、東京地裁に製造・販売の差し止めや、
損害賠償などを求める裁判を起こした事も記憶に新しい所です。

一時より飽和気味の通信販売は、大きく売上を伸ばす
「うま味のある商売」から、従来の店舗販売のように
「コツコツ積み重ね育てる商売」へ戦略を切り替えて
いくことが必要だと考えられます。
薬事法を適切に守ることも含め、企業はコンプライアンスについて、
改めて向かい合う時期なのかもしれません。
 
 
 
 
 

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