雑貨その他の広告における薬事法について(3)

ペット用商品の考え方

今やペットは大切な家族の一員でもあり、ペット用の商品はいわゆるペットフードにとどまらず洋服、小物、おもちゃ、お手入れ用の商品等多岐にわたり販売されています。
人間以上に高待遇のワンちゃんやねこちゃんも珍しくないご時世ですが、このペット関連商品の広告においても、薬事法を無視することはできません。

ペットフードやペット用雑貨というものは、動物用のものとして薬事法で規定されている「医薬品」「医薬部外品」「医療機器」ではありません。
よって、
・医薬品や医療機器のような効能を標榜する
・医薬品専用成分を使う
等、いわゆる“薬事法の世界に入り込むことをする”と薬事法違反になると考えて行きます。
故に、ペットフード、動物用雑貨共、人間の健康食品や雑貨と同様に直接薬事法の規制は受けず、医薬品(医療機器)的効能効果を標ぼうする事そのものが禁止となります。

ここで・・・。
上記に「化粧品」の言葉が無いことに気がついた方もいらっしゃるかもしれません。
薬事法で規定されるペット用の商品には「医薬品」「医薬部外品」「医療機器」はあっても「化粧品」はありません。

例えば、ペット用シャンプーという商品がありますが、人間のような「化粧品」というカテゴリはありませんので、おのずと「雑貨」か「医薬部外品」になるということになります。

・一般品(動物用雑貨): 清潔にすることだけを目的にし、 通常の成分で構成。
・医薬部外品: ノミ取りを効果として謳う、薬効のある成分が入っている。

ここは人間のものと大きく違うポイントです。

そしてもう一つ異なる点は、同じ薬事法でも人間の場合は『厚生労働省』ですが、動物の場合は『農林水産省』が管轄となります。

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≪薬事法に関する問い合わせ先≫

人間 :厚生労働省(福祉保健局)
    東京都担当部署:福祉保健局 健康安全部 薬事監視課

ペット:農林水産省(消費安全局 蓄水産安全管理課 愛玩動物飼料対策班)
    東京都担当部署:産業労働局 農林水産部 食料安全課動物薬事衛生係
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しかしながら、ペットフードはいわゆる「食品」ではありません。
人間の食品関連の法令(食品衛生法、JAS法、健康増進法等)による規制は受けないとされています。
(※ただし食品衛生法の中の「食品、添加物等の規格基準」は適用)

そんな中、2008年6月18日に「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)が、環境省及び農林水産省が共管する法律として制定され、2009年6月1日から施行されています。(実際の義務化は2010年12月)

ここで「愛がん動物」そして「愛がん動物用飼料」とは何を指すのかというと、

・愛がん動物・・・犬・猫
・愛がん動物用飼料・・・愛がん動物(犬・猫)の栄養に供することを目的として使用される物(法第2条第2項)

であり、上記の飼料目的として使用されるミネラルウォーター、生肉、スナック、ガム、サプリメント等も、この法律の対象となる愛がん用動物飼料に含まれます。
一方で、愛がん動物が口にする可能性があっても、おもちゃや愛がん動物用飼料の容器等は、“栄養に供するものではない”ことから、上記法律の対象となりません。
また、犬・猫以外の動物の飼料もこの法律の対象外ということになります。

例えば、猫用にマタタビ製品がありますが、

・対象内・・・マタタビの他にビタミン・ミネラルなどの微量栄養成分を配合し、これらの微量成分を摂取することを目的としたもの。
・対象外・・・香付けや遊具として使用することを目的としたもの。
という考え方になります。

この省令により、ドッグフードやキャットフードは、パッケージに「原材料名」、「賞味期限」、「製造業者、輸入業者または販売業者の名称と住所」、「原産国名」を表示することが義務付けられました。

そして、もちろんペットフードや動物用雑貨の表示においても、商品の品質や規格などで実際のものよりも著しく優良であると消費者が誤認するような表示等は不当表示となり「景品表示法」で禁止され、また、ネットやカタログ等の形態を取るものに関しては、通信販売等の広告規制等が含まれる「特定商取引法」の対象となります。
この部分は人間のものと同様となります。

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≪ご参考≫
ペットフードを製造する場合の関連法規には、ペットフード安全法以外にも関税定率法、と畜場法、化製場等に関する法律、食鳥処理事業の規制及び食鳥検査に関する法律、家畜伝染病予防法、飼料の安全の確保及び品質の改善に関する法律(飼料安全法)、愛玩動物用飼料の安全性確保に関する法律(ペットフード安全法)、食品衛生法、計量法、製造物責任法(PL法)、容器包装リサイクル法、消費者基本法等があります。

以下は、ペットフードの安全や表示に関する主な法律になります。
※ただしここで言う“ペット”とは愛がん飼育動物である犬・猫・小動物・鳥・両生類・爬虫類・魚類までを言い、ペットフードも犬・猫に限られたものではありません。

◎と畜場法(屠畜場法)
農林水産大臣が承認したと畜場で処理された、安全な畜肉原料等が利用されるよう規制しています。 
◎家畜伝染病予防法
家畜の伝染性疾病の発生を予防し、まん延を防止することにより畜産の振興を図るものであり、利用する畜肉原料はこの法律でコントロールされた安全なものが利用されます。
◎食品衛生法
ペットフードは食品ではありませんが、この法律で規定された食品添加物の一部がペットフード用として利用されています。
◎計量法
内容量については、計量法に定められている誤差範囲内であることが必要で、使用する計量器は同法により管理されています。 
◎PL法
製造する商品は、利用者の安全性に充分に配慮したものではなくてはなりません。その責任は、製造業者側にあります。
必要に応じてパッケージ等に警告表示を記載します。

※一般社団法人ペットフード協会HPより抜粋

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