雑貨その他の広告における薬事法について(2)

美容効果のある繊維製品の広告表現について

美容商材の世界で、繊維業界と化粧品業界は昔から深いつながりがあります。
互いに類似したトレンドを追い、また、購買層にも共通点があり、その繋がりは、120年の歴史を持っていたカネボウ化粧品の存在からもうかがえます。

場合によっては、これら別業種の製品はドラックストアなど同じ売場で販売されることもあります。
しかし、売場が同じだとしても効果を同じように謳うことはできません。
今回は、美容効果のある繊維製品の広告表現について考えてみましょう。
 

 繊維に美容効果を持たせることのメリット

何かしら美容効果のある原料を開発したメーカーは、その原料を他の企業へ販売して研究開発費と利益を得ます。
しかし、化粧品メーカー、化粧品OEMメーカーは毎日のように原料メーカーのアプローチを受けて飽和状態です。
現在は、化粧品会社にとどまらず、製薬会社も独自の美容効果のある原料を開発し、自社で化粧品ブランドを立ち上げたり、原料を化粧品メーカーに提供したりしています。
そんな状態の中、繊維業界へのアプローチが行われるようになりました。

30代以上の女性ならば耳にしたことがある「ボディー・ファンデーション」という言葉。
これは、メイクアップ製品を指す言葉ではなく形成効果のある高級下着のことを指す言葉です。
バブル期の前より火がつきヒットした製品で、下着メーカーを一躍スターダム企業に押し上げた存在です。

この当時、訪問販売で化粧品を販売する手法が収益を上げており、化粧品を求める顧客に、同じように形成効果のある下着を販売するという流れが確立され、女性が「素肌につける衣類はメイクアップと同じ」という考え方をメーカーは推奨しました。

近年、美容業界に携わる機会をもった方には、意外なように思われがちですが、一昔前まで下着と化粧品は同じ販路で同じターゲットに売られていた同類だったのです。
つまり、同じターゲットを抱える企業にとって、繊維製品に美容効果をもたせることは、効果・効能的説明を消費者の認識の中から引き出し、一から消費者に機能効果を伝える手間を省き、さらに化粧品で得た良いイメージを繊維製品にそのまま流用できるメリットがあります。

今回は、早くから製品に美容効果を持たせたストッキングメーカーのコピーを参考にしてみました。
 

 コピーの紹介

【レリッシュ スクワラン+コラーゲン加工・製品ライン】
 発 売 元:アツギ株式会社
 製品分類:レッグウェア(パンティストッキング、サポーティストッキング、タイツなど)
 販  路:スーパー、コンビニ、衣料専門店、ドラックストア、バラエティーショップなど
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■参考コピー
 スクワラン+コラーゲン加工 天然由来の保湿成分で、はくだけで美脚ケア
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【出典】【レリッシュ公式HP】
 ⇒ http://www.relish-style.net/collection/stockings/?function=squalane
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

 『レリッシュ』に学ぶ、美容効果のある繊維製品の広告表現について

このコピーを参考にしたのは、美容効果のある繊維製品の広告表現について模範的な表現を行っている広告を参考にしたかったためです。
前回、『今日から使える!実践薬事マーケティング』にて発熱・保温系インナーの標ぼうについて書きましたが、生活雑貨としての衣料の場合、薬事法に触れるような広告を掲載するパターンはそれほど多いものではありませんが、生活雑貨に使用されている性能を美容関連雑貨に使用した場合、薬事法に触れる表現が起こる可能性が高くなります。

例えば、発熱・保温系インナーの機能に対して「冷え性改善」や「血行促進ダイエット」などの表現を行うことはできません。
今回、紹介したレリッシュの製品も、直接的な表現はせず、原料の持つ特性だけをイメージと結びつけています。

美容効果のある繊維製品にはまだ、化粧品ほどのセンセーショナルなヒット製品は少ないですが、これから先も安定した需要は続くと思われます。
また、東レのマスカラ(※1)のように、繊維業界が化粧品業界へ進出してくることも考えられます。
これまでもこれからも、繊維業界と化粧品業界の繋がりは続くでしょう。

※1 エプリュム ロングラッシュ マスカラ
 ⇒ http://www.toraysee.jp/eplume/index.html
 
 
 
 
 

 >>薬事法とは?
 >>景品表示法とは?
  不当な表示の禁止について
  過大な景品類の提供の禁止について
 >>薬事法違反の行政指導のリスクについて
 >>景品表示法違反による行政指導のリスク
 >>広告における薬事法について
  >>広告表現について
  >>実践薬事マーケティング
  >>コピーライティング知恵袋
 >>商材別の広告における薬事法について
  >>化粧品・コスメの広告における薬事法について(1)
  >>化粧品・コスメの広告における薬事法について(2)
  >>化粧品・コスメの広告における薬事法について(3)
  >>サプリメント・健康食品の広告における薬事法について(1)
  >>サプリメント・健康食品の広告における薬事法について(2)
  >>サプリメント・健康食品の広告における薬事法について(3)
  >>医薬品・薬の広告における薬事法について
  >>美容機器・医療機器の広告における薬事法について(1)
  >>美容機器・医療機器の広告における薬事法について(2)
  >>雑貨その他の広告における薬事法について(1)
  >>雑貨その他の広告における薬事法について(2)
  >>雑貨その他の広告における薬事法について(3)
  >>美容機器・雑品の広告における薬事法について
  >>医療機器の広告における薬事法について
  >>医薬品・薬の広告における薬事法について(1)
  >>医薬品・薬の広告における薬事法について(2)
 >>媒体別の広告における薬事法について

ページトップへ

l HOME  l 薬事コンサルティングについて  l セミナー情報  l 薬事法広告研究所とは?  l 薬機法について l