Vol.233 実践薬事マーケティング

Vol.233 実践薬事マーケティング

 「雑貨」におけるウイルス標ぼうの注意点

~マスクなのに「インフルエンザ予防」はダメ?!~
 
 
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▽▲今や幼児も「マスク」が必需品!▽▲
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昨年末からインフルエンザなどの感染症が大流行!
とくにノロウイルスが病院内で集団感染するなど、
例年を越える勢いで猛威を奮っています。

インフルエンザなど、感染症予防の「必需品」として、
幼児にまで習慣化していると言われるのが「マスク」。

一見、『薬事』とは関係ないように思われますが、
実は標ぼうする内容によっては『薬事法違反』となる恐れがあります。

「マスク」の注意点をご紹介する前に、
まずはマーシュの「インフルエンザに関するアンケート」から
皆さんの「予防」に対する意識を探ってみましょう!

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▽▲予防接種に「期待」はするが「受けられない」人が多い?!▽▲
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 ■出典
  マーシュ
  『インフルエンザに関するアンケート』より一部抜粋

 ■調査結果
  1800人
 ■調査対象者
  15歳~69歳の男女
(性別構成:男性 50.1%、女性 49.9%)
 (年齢構成:10代 6.8%、20代 16.1%、30代 20.4%、40代 18.2%、
50代:18.8%、60代:19.8%)
┌───────────────────────────────
│Q1、あなたは今までにインフルエンザに罹(かか)ったことが
│   ありますか。
│  ※医療機関を受診し、インフルエンザと診断された回数で
│   答えてください。
│  <単一回答>
│ 
│ ◎2回以上罹ったことがある      ・・・26.8%
│ ◎1回罹ったことがある        ・・・22.3%
│ ◎罹ったことがない          ・・・41.1%
│ ◎わからない             ・・・9.8%
└───────────────────────────────

やはり最近の蔓延状況を反映するかのように、約半数の方が
「罹った」と回答。
注目すべきは「2回以上」という方が約27%もいらっしゃること!
以前よく言われた「一度罹れば・・・」というセオリーはもはや
成り立たないほど、インフルエンザが多様化している状況が伺えます。

┌───────────────────────────────
│Q2、あなたは今シーズン(2012年-2013年)のインフルエンザの
│   予防接種を受けましたか。また、受ける予定はありますか。
│   <単一回答>
│ 
│ ◎すでに受けた     ・・・9.2%
│ ◎これから受ける予定である      ・・・25.1%
│ ◎今のところ受ける予定はない     ・・・49.1%
│ ◎受けないと決めている        ・・・16.6%
└───────────────────────────────

Q2は実際の「予防状況」についての質問。

「受けた」「これから受ける」という人は約33%と、
予防接種は『自己負担』が原則・・・ということを鑑みると、
意識の高さを伺わせますが、その一方で約17%が
「受けないと決めている」と回答するなど、その裏には「費用」や
「2回摂取」などへの不満もあるのでしょうか?

続いては、そんな予防接種の「負担状況」について・・・。
Q3、Q4と続けて見ていきましょう。

┌───────────────────────────────
│Q3、【Q2で「予防接種を受けた・受ける予定」と回答した方のみ】
│   インフルエンザの予防接種の費用負担について、
│   あてはまるものをお選びください<単一回答>

│ ◎全額自己負担     ・・・48.5%
│ ◎一部自己負担(補助金制度などを利用)・・・29.9%
│ ◎自己負担なし            ・・・16.8%
│ ◎わからない             ・・・4.7%
└───────────────────────────────
┌───────────────────────────────
│Q4、【Q3で「全額自己負担」と回答した方のみ】
│   あなたが受けた(受けようとしている)予防接種の費用は?
│  ※2回受けられた方は1回あたりの費用<単一回答>

│ ◎999円以下       ・・・0.0%
│ ◎1000~1999円以下          ・・・5.0%
│ ◎2000~2999円以下          ・・・26.0%
│ ◎3000~3999円以下          ・・・46.3%
│ ◎4000~4999円以下          ・・・8.0%
│ ◎5000~5999円以下          ・・・4.3%
│ ◎6000円以上             ・・・2.0%
│ ◎わからない             ・・・8.3%
└───────────────────────────────

他の予防接種と異なり、
インフルエンザは企業が福利厚生で負担するなど
必ずしも「全額」ではなくなってきましたが、
やはり約6割の方が1回3000円程度をかけて予防に努めるというのは
家族構成や経済状況によっては負担が大きい・・・と言わざるを得ません。

最後は予防接種への「期待度」を質問!
「発症予防」と「重症化の予防」。2つについて探っていきます。

┌───────────────────────────────
│Q5、ワクチン接種によるインフルエンザの「発症の予防」および
│ 「罹った場合の重症化の予防」について、それぞれどのくらい
│ 効果が期待できると思いますか<単一回答>

│ 【発症の予防】    
│ ◎大いに期待できる          ・・・7.1%
│ ◎期待できる             ・・・28.2%
│ ◎少し期待できる           ・・・33.9%
│ ◎どちらでもない           ・・・17.3%
│ ◎あまり期待できない         ・・・8.5%
│ ◎全く期待できない          ・・・2.3%
│ ◎わからない             ・・・2.7%

│ 【重症化の予防】    
│ ◎大いに期待できる          ・・・8.8%
│ ◎期待できる             ・・・31.2%
│ ◎少し期待できる           ・・・31.1%
│ ◎どちらでもない           ・・・18.2%
│ ◎あまり期待できない         ・・・6.2%
│ ◎全く期待できない          ・・・1.9%
│ ◎わからない             ・・・2.7%
└───────────────────────────────

「予防接種」については「発症」よりは「重症化」に効果があると
考えている人がやや多い様子・・・。

意外にも効果が「あまり期待できない」「全く期待できない」と
いう人が10%前後に留まっていることから、「予防接種」には
一定の効果があると思っていながらも「受けていない」
「受けられない」状況の方が多いということではないでしょうか?

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▽▲特定の菌・ウイルス名を述べただけで『薬事法違反』?!▽▲
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比較的安価ですぐにできる「手軽さ」から、
予防のマストアイテムになっている「マスク」。

事実、「マスク」はインフルエンザやノロウイルス、花粉症など、
さまざまな感染源が体内に侵入するのを『物理的に』防いでくれますが、
一般的に使われるものは「雑貨」となる為、
「感染症を予防」するかのような標ぼうは『薬事法違反』となります。

「マスク」と「薬事法」の考え方については
東京都福祉保健局が毎年開催している「医薬品等広告講習会」で
配布されている資料に具体的に明記してあります。

———————————————————–
マスク(不織布)

Q 医療機器に該当しない?

A 不織布でできており、単に物理的な除去を目的とするものは
  非該当。ただし、殺菌・不活化を目的とするもの、菌やウイルス
  に対し、薬理的な作用などを有するものは薬事該当。

Q 問題となる標ぼうはどのようなものが

A 特定の細菌やウイルスに対する効果を標ぼうするもの、
  殺菌・不活化、感染症予防を標ぼうするもの
 「新型インフルエンザ予防に」等
———————————————————–

です。つまり「予防」「対策」などという言葉も一切なく、
単に「インフルエンザに」だけであっても『特定の細菌やウイルス名』
を標ぼうするだけで薬事上は不可に!!
また具体名を明記していなくても「アレルギー物質から予防」という
表現も「アレルギーに対する効果」と見なされる為、使用できません。

さらに「マスク」はこれから流行する「花粉症対策」にも活躍しますが、
「花粉やほこりをブロック」だけなら即不可とはなりませんが、
「花粉症」などの症状名や前後の文章などから「花粉症」を明確に
暗示させる標ぼうであった場合は、たとえ「花粉」だけでも
NGとなる恐れがあります。

上記の考え方は「空気清浄機」でも同様!
医療機器の承認を受けていなければ、一切標ぼうはできないのです。

他にも、インフルエンザ予防などで利用されている「雑貨」で、
スプレーやふき取りタイプの「除菌剤」がありますが、
こちらについても「医薬品等広告講習会」の資料に記載があります。

————————————————————
「除菌」を目的とするもの

Q 医薬品に該当しない?

A 殺菌による菌の除去のことを明らかに目的としている場合は、
  医薬品か医薬部外品

Q「除菌」効果は標ぼうできる?

A ふき取ること、洗い流すことを含めて除菌を標ぼうしている
  場合は、薬事非該当
————————————————————

とある為、「殺菌」「殺ウイルス」は不可、
「菌を取り除く」除菌であれば標ぼうすることは可能です。

ただ、あくまでも「雑貨」である為、
「部屋の空気を除菌することで、インフルエンザウイルスが軽減」
など、「特定の菌やウイルス名」を述べたりすることはマスク同様に
不可となるのでくれぐれもご注意くださいませ。

以上、今日から使える!実践薬事マーケティングでした。
 
 
 
 
 

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