健康増進法と健康食品

健康増進法と健康食品

健康増進法の目的

国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の健康の増進を図る
ための措置を講じ、国民保健の向上を図る。

健康食品との関連

健康食品とは、主に以下の内容で係わってきます。

栄養表示基準

≪第三十一条≫
販売に供する食品につき、栄養表示をしようとする者及び本邦において販売に供する食品であって
栄養表示がされたものを輸入する者は、厚生労働大臣の定める栄養表示基準に従い、必要な表示を
しなければならない。
ただし、販売に供する食品の容器包装及びこれに添付する文書以外の物に栄養表示をする場合
その他政令で定める場合は、この限りでない。

虚偽・誇大な表示の禁止

≪第三十二条の二≫ 
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果
その他厚生労働省令で定める事項(以下「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に
相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

特別用途表示の許可

≪第二十六条≫ 
販売に供する食品につき、乳児用、幼児用、妊産婦用、病者用その他厚生労働省令で定める特別の
用途に適する旨の表示をしようとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

特定保健用食品の許可

≪第26条第1項≫の許可又は同法第29条第1項の承認を受けて、食生活において特定の保健の
目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることが
できる。

平成15年8月29日 薬食発第0829007号

⇒(食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止
及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)について

健康増進法の一部改正の目的

食品として販売に供される物について、健康の保持増進の効果等が必ずしも実証されていないにも
かかわらず、当該効果を期待させる虚偽又は誇大と思われる広告が数多く掲載され、販売の促進に
用いられている。
また、これらの食品については、期待される健康の保持増進の効果等を享受するため、当該食品の
長期的かつ継続的な摂取が推奨される傾向が一般に認められる。
(中略)これを信じた国民が適切な診療機会を逸してしまうおそれ等もあり、国民の健康の保護の
観点から重大な支障が生じるおそれもある。

改正内容

虚偽又は誇大な広告等を行う者に対して適正な広告等を行うよう勧告し、さらに勧告に従わない者に
対しては勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができることとし、その命令に違反した者には
罰則が科されるとすることとしたものである。

健康増進法第32条の2の規制の適用を受ける対象者の範囲

同条の規制の適用を受ける対象者
同条の規定により誇大表示が禁止される対象者は「何人も」と規定されている。
このため、今般の措置の適用を受ける者は、直ちに当該食品等の製造業者、販売業者等に限定される
ものではないことに注意する必要がある。

食安基発第0829001 号 食安監発第 0829005 号  (平成15 年8 月29 日)
「食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止 及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)に係る留意事項について」 には、次のように記載されています。

 
1 広告依頼者の第一義的責任
広告の掲載を依頼し、販売促進その他の利益を享受することとなる当該食品製造業者又は販売業者
(以下「広告依頼者」という。)が、法第32条の2の規制の適用の対象者となるのは当然である。
 
2 同条と広告媒体との関係
これに対し、広告依頼者から依頼を受けて、当該「広告その他の表示」を掲載する新聞、雑誌、
テレビ、出版等の業務に携わる者は、依頼を受けて広告依頼者の責任により作成された「広告その他の
表示」を掲載、放送等することから、直ちに同条の適用の対象者となるものではない。
しかしながら、当該「広告その他の表示」の内容が虚偽誇大なものであることを予見し、又は容易に
予見し得た場合等特別な事情がある場合においては、広告依頼者とともに同条の適用があり得る。

実質的に広告と判断されるもの
1. 顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確にあること。
2. 特定食品の商品名等が明らかにされていること。
3. 一般人が認知できる状態であること。

 
現行の薬事法等における広告規制に係る現状をみると、広告等規制の対象となることを逃れるため、
一部には、遺憾ながら上記1.~3.に該当することを回避した表示を行っている者があることが
認められる。
しかしながら、例えば、
 
ア 「これは広告ではありません。」や「これは顧客を誘引することを目的としているものでは
 ありません。」、「特定商品名や商品金額の掲載はありません」、「表示しているのは物質名で
 あって、商品名に該当しないため法に抵触しません。」といった表示をしているが、具体的な
 商品名及び期待される効果等を一般消費者が容易に認知できる形で記載されている
 
イ 商品の名称の一部を伏せ字としたり、文字をぼかす、写真や画像イメージのみを表示するなどの
 場合であっても、当該商品の認知度、付随している写真及び説明書き等から特定食品であることが
 認知できる
 
ウ 特定の食品又は成分の健康保持増進効果等に関する書籍や冊子、ホームページ等の形態を
 とっているが、その説明の付近に当該食品の販売業者の連絡先やホームページへのリンクを
 一般消費者が容易に認知できる形で記載している
 
場合には、実質的に上記の1.~3.を満たすものとして、広告等に該当するものとして取り扱うことと
する。

健康保持増進効果等の表示に該当するものの例

1 健康の保持増進の効果
 (1)疾病の治療又は予防を目的とする効果
  (例)「糖尿病、高血圧、動脈硬化の人に」、「末期ガンが治る」、「虫歯にならない」、
    「肥満の解消」、「SARSを予防する」等
 (2)身体の組織機能の増強、増進を主たる目的とする効果
  (例)「疲労回復」、「強精(強性)強壮」、「体力増強」、「食欲増進」、「老化防止」、
    「免疫機能の向上」等
 (3)特定の保健の用途に適する旨の効果
  (例)「本品はおなかの調子を整えます」、「この製品は血圧が高めの方に適する」等
 (4)栄養成分の効果
  (例)「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」等

2 厚生労働省令で定める事項
 (1)含有する食品又は成分の量
  (例)「大豆が○○g含まれている」、「カルシウム○○mg配合」等
 (2)特定の食品又は成分を含有する旨
  (例)「プロポリス含有」、「○○抽出エキスを使用しています」等
 (3)熱量
  (例)「カロリーオフ」、「エネルギー0kcal」等
 (4)人の身体を美化し、魅力を増し、容ぼうを変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに
    保つことに資する効果

  (例)「皮膚にうるおいを与えます」、「美しい理想の体形に」等

3 間接的に健康保持増進効果等を表示する場合
 (1)名称又はキャッチフレーズにより表示するもの
  (例)「スーパーダイエット○○(製品名)」、「○○○(製品名)。
    ダイエット成功者が続々」、「ガン、糖尿病、肝硬変。○○○(製品名)」等
 (2)含有成分の表示及び説明により表示するもの
  (例)「ダイエットの効果で知られる○○○○を××㎎配合」等
 (3)起源、由来等の説明により表示するもの
  (例)「○○○という古い自然科学書をみると×××は肥満を防止し、消化を助けるとある。
    こうした経験が昔から伝えられたが故に食膳に必ず備えられたものである。」等
 (4)新聞、雑誌等の記事、医師、学者等の談話、学説、経験談などを引用又は掲載することにより
    表示するもの
  (例)○○○○(××県、△△歳)
    「×××を3ヶ月間毎朝続けて食べたら、9㎏やせました。」等
 (5)医療・薬事・栄養等、国民の健康の増進に関連する事務を所掌する行政機関
    (外国政府機関を含む。)や研究機関等により、効果等に関して認められている旨を
    表示するもの
  (例)「××国政府認可○○食品」、「○○研究所推薦○○食品」等

健康増進法 第32条の2の該当性の判断基準

健康増進法において、事実に相違すること又は人を誤認させることが明らかであると判断できる
表示例
○ 医療・薬事・健康増進等、国民の健康増進に関連する事務を所掌する行政機関や研究機関等による
  認証、推薦等を取得していることを表示していても、当該認証等の制度が実在しない場合や
  当該認証等の制度の趣旨とは異なる趣旨により表示することにより、健康保持増進効果等が
  認証等を受けたものと誤認させる場合

○ 一般消費者向けの広告等において、医師又は歯科医師の診断、治療等によらなければ一般的に
  治癒が期待できない疾患について、医師又は歯科医師の診断、治療等によることなく
  治癒できるかのような表現を用いている場合

○ 最上級又はこれに類する表現を用いている場合

○ 断定的な表現にはよらずに、伝聞、他者の表現等を通じて健康の保持増進の効果等がある可能性を
  表示している場合

 
食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の
禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)

 
食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の
禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)に係る留意事項

 
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薬事法違反となる判断基準
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