薬機法・景表法ニュース

終わらない「期間限定」 繰り返し延長で措置命令【2025年9月22日】

二重窓設置工事で不当表示 大阪の会社に措置命令

関西地方や首都圏で不動産開発を手がける住宅関連会社「創建」(大阪市中央区)が、11都府県で二重窓設置の無料キャンペーンを期間限定とうたいながら延長していたのは景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、消費者庁は22日、再発防止を求める措置命令を出した。

 調査を担当した公正取引委員会によると、24年4月以降、同社はタレントを起用した特設ホームページ「創建ペイント」に「実質0円キャンペーンが4月末まで」などとする広告を掲載。実際には9月までたびたび延長していた。

参照元:Yahooニュース(2025年9月22日より)

公正取引委員会によると、同社は2024年4月以降、特設ホームページ「創建ペイント」において、「実質0円キャンペーンが4月末まで」などと表示していました。

しかし実際にはキャンペーン終了後も同様の内容で継続されており、9月まで複数回延長されていたことから、消費者庁は期間限定であると誤認させる表示に当たると判断しました。

本記事では、今回のニュースの概要と問題点、そして事業者が注意すべきポイントについて解説します。

ニュースの概要

創建は、自社の特設ホームページにおいて、二重窓設置工事に関するキャンペーンを「4月末まで」など期間限定で実施しているかのように表示していました。

しかし実際にはキャンペーンは終了せず、同様の条件で複数回継続されていたことが確認されました。

消費者庁は、この表示が実際の取引条件と異なり、消費者に期間内に申し込まなければ同条件で利用できなくなるとの認識を与える表示であるとして、有利誤認表示に該当すると判断しました。

今回の問題点はどこか

1. 「期間限定」と表示しながら実際には継続していた

今回問題となったのは、キャンペーン内容そのものではありません。

「4月末まで」と表示しながら、その後も同じ条件でキャンペーンを継続していた点です。
消費者は「今申し込まないと特典を受けられなくなる」と考えるため、このような期限表示は申込みの判断に大きく影響します。

期間限定表示は消費者の購入判断を大きく左右するため、実態と一致していることが重要です。

2. 期間限定表示が消費者の申込み判断に影響を与えていた

「期間限定」「今だけ」「○月末まで」といった表示には、消費者の意思決定を後押しする効果があります。
例えば、

  • 今申し込まないと損をする
  • 今が一番お得なタイミングだ
  • 今後は同じ条件で申し込めない

という印象を与える効果があります。

そのため、実際には同じ条件で継続されるにもかかわらず期間限定であるかのように表示すると、消費者は必要以上に契約を急がされたと感じる可能性があります。

3. 「延長」ではなく「繰り返しの期間限定表示」

誤解されがちですが、キャンペーンを延長すること自体が直ちに景品表示法違反となるわけではありません。

実際には、「想定以上の反響があった」「システムトラブルが発生した」「災害や社会情勢の影響があった」などの理由で延長されるケースは珍しくありません。

しかし、

  • 毎月「今月末まで」を繰り返す
  • 「最終延長」を何度も使う
  • 常時実施しているキャンペーンを期間限定と表示する
  • 終了直前になると毎回延長する

といったケースでは、期間限定表示そのものが実態と異なると判断されるリスクがあります。

今回の事案も、「期間限定であるかのように見せながら、実際には継続していた」と判断された点が問題となりました。

今後、事業者が注意すべきポイント

1. 期間限定表示は実際の運用と一致させる

「○月○日まで」「期間限定」「先着○名」といった表示を行う場合は、実際にその条件で終了することが前提です。

広告担当者だけでなく営業部門や経営層とも認識を共有し、表示内容と運用実態にズレが生じないよう管理する必要があります。

2. 延長する場合は表示内容を慎重に検討する

予想を上回る反響など合理的な事情によりキャンペーンを延長するケースはあります。

しかし、同じ表示を繰り返し使用したり、恒常的に延長を続けたりすると、当初から期間限定ではなかったと判断されるリスクがあります。

延長の経緯や理由を整理し、説明できる状態にしておくことが重要です。

3.「今だけ」「限定」の表示を定期的に点検する

有利誤認表示は、価格表示だけでなくキャンペーン期間や特典内容にも及びます。

特に、

  • 期間限定
  • 本日まで
  • 最終案内
  • 今だけ

といった表現は景品表示法上のリスクが高いため、定期的な広告点検を行うことが望ましいでしょう。

まとめ

今回の措置命令は、二重窓設置工事のキャンペーンについて、「4月末まで」と表示しながら実際には継続していたことが問題となった事例です。

景品表示法では、商品やサービスの価格だけでなく、キャンペーン期間や特典内容についても実態と異なる表示を行うことが禁止されています。

特に「期間限定」「今だけ」といった訴求は消費者の意思決定に大きな影響を与えるため、表示内容と実際の運用が一致しているかを十分に確認することが重要です。

期間限定表示を活用している事業者は、「本当にその期限で終了するのか」「延長が常態化していないか」を一度見直してみるとよいでしょう。

このニュースから学んでおきたい知識

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