薬機法・景表法ニュース

健康食品125製品を調査 94%で不適正表示を確認【2026年3月23日】

令和7年度健康食品試買調査結果 健康食品の不適正な表示、広告にご注意ください

東京都では、健康食品による健康被害を未然に防止するため、法令違反の可能性が高いと思われる健康食品を販売店やインターネット通信販売などで購入し、調査を行っています。
このたび、令和7年度の調査結果を取りまとめましたのでお知らせします。

1 調査結果の概要
(1)表示・広告の検査結果
詳細は別紙(PDF:917KB)参照
都が購入した健康食品の94%(125製品中118製品)【注1】に不適正な表示、広告を発見しました。
【注1】本調査は、これまでの試買調査で得られた知見を踏まえ、違反の可能性が高いと判断した製品を購入・検査した結果であり、健康食品市場全体の違反率を示すものではありません。
健康食品の不適正な表示、広告として「疲労回復」「免疫力アップ」など医薬品的な効能効果の標ぼうや「頭髪の悩みを根本から改善する」「化学物質・汚染物質・添加物・ウイルス・細菌などを吸着し体外に排出」など優良誤認に該当するおそれのある表示等がありました。
(2)6製品から医薬品成分を発見【注2】
都が購入した健康食品のうち、医薬品成分又は専ら医薬品成分に該当する成分等の含有が疑われる製品を発見しました。(検出成分:タダラフィル、シルデナフィル、ジクロフェナク、アシュワガンダ)

2 事業者の指導と情報の提供
不適正な表示、広告を行った事業者等に対しては、改善指導等を行っています(都が直接指導又は他の自治体に通報等を行っています。)。

都民のみなさまへ
今回の調査の結果、健康食品に不適正な表示、広告(医薬品的な効能効果の標ぼうや根拠がない表示等)がありました。
健康食品の利用の前には、表示、広告をよく確認してください。
健康食品の正しい利用に関する情報をぜひご覧ください。

参照元:都庁総合ホームページ(2026/3/23より)

東京都が令和7年度健康食品試買調査の結果を公表しました。

今回の調査では、法令違反の可能性が高い健康食品125製品のうち118製品(94%)で、不適正な表示や広告が確認されました。また、6製品では医薬品成分又は専ら医薬品成分に該当する成分等も確認されています。

健康食品の広告では、薬機法だけでなく、健康増進法や景品表示法、食品表示法、特定商取引法など複数の法令への対応が求められます。今回の調査では、実際にどのような表示が問題視されているのかが具体的に示されており、健康食品を取り扱う事業者にとって広告や表示を見直す際の参考となる内容となっています。

ニュースの概要

東京都は、令和7年5月から令和8年3月までの間、販売店やインターネット通販などで販売されている健康食品125製品を試買し、表示・広告の内容を調査しました。

その結果、118製品(94%)で法令違反又は違反のおそれのある表示・広告が確認されました。なお、この調査は違反の可能性が高いと判断した製品を対象としており、市場全体の違反率を示すものではありません。

確認された内容は、医薬品的な効能効果の標ぼうや、健康保持増進効果に関する誇大表示、根拠が不明確な優良性の訴求、食品表示法上の表示不備など多岐にわたります。また、6製品では医薬品成分又は専ら医薬品成分に該当する成分等も確認され、東京都は改善指導や関係自治体への情報提供を行っています。

健康食品試買調査で確認されるポイント

東京都では、健康食品による健康被害を未然に防止することを目的として、毎年、市場に流通する健康食品を実際に購入し、表示や広告、成分などを調査しています。

調査では、広告表現だけでなく、食品表示法、健康増進法、薬機法、景品表示法、特定商取引法など、複数の法令の観点から表示内容を総合的に確認しています。今回の調査でも、表示・広告の内容に加え、医薬品成分又は専ら医薬品成分に該当する成分等が含まれる製品も確認されました。

このような試買調査は、広告担当者だけでなく、商品企画や品質管理部門にとっても重要な情報源です。広告表現だけでなく、商品ラベルや品質管理体制まで含めて、自社の商品を見直すきっかけとなる調査といえるでしょう。

今回の調査で問題となった表示

1.医薬品的な効能効果の表示

今回の調査では、「疲労回復」「免疫力アップ」「認知症予防」「発毛」など、健康食品でありながら医薬品的な効能効果を標ぼうする表示が確認されました。

健康食品は医薬品ではないため、疾病の予防や治療、身体機能の改善を目的とした効能効果を表示することはできません。このような表示は、消費者に医薬品と同様の効果があるかのような印象を与えるおそれがあり、薬機法上問題となります。

「免疫力」「疲労回復」といった表現は日常的にも使われる言葉ですが、健康食品の広告では医薬品的な効能効果と受け取られる可能性があります。広告制作時には、効果を断定する表現になっていないか慎重に確認することが重要です。

2. 健康増進法上の虚偽・誇大表示

東京都は、「花粉症が治まった」「血糖値が下がった」「血圧が下がった」「がんが改善」といった表示も問題事例として紹介しています。

これらは、健康保持増進効果について著しく事実に相違する、又は著しく誤認させる表示に該当するおそれがあります。

体験談や口コミは、商品の魅力を伝える手段として活用されることがあります。しかし、一部の利用者の感想だけを強調すると、誰でも同様の効果が得られるかのような印象を与えかねません。掲載する際は、広告全体として誤認を招く構成になっていないか確認することが大切です。

3.景品表示法上の優良誤認・ステルスマーケティング

調査では、「〇〇ランキングNo.1」「ユーザー満足度98%」など、商品の優良性を強調する表示も問題事例として紹介されています。

このような表示は、それ自体が直ちに違法となるわけではありません。しかし、合理的な根拠がない場合や、調査方法・調査対象などの条件が適切でない場合には、景品表示法上の優良誤認表示となるおそれがあります。

また、広告であるにもかかわらず、そのことを明示しない体験談や紹介記事など、ステルスマーケティングに該当するおそれのある表示も確認されました。

No.1表示や満足度表示を使用する際は、客観的な根拠を確認するとともに、インフルエンサーや第三者による紹介についても、広告であることを適切に表示することが重要です。

4.食品表示法・特定商取引法上の表示不備

今回の調査では、広告表現だけでなく、法令で義務付けられている表示にも不備が確認されました。

例えば、原材料表示や栄養成分表示の不備、原料原産地表示の欠落のほか、インターネット通販における返品・解約条件や送料などの表示不足が挙げられています。

健康食品では広告表現に注目が集まりやすい一方で、商品ラベルや販売ページに記載すべき法定表示も重要な確認項目です。広告表現に問題がなくても、法定表示に不備があれば改善指導の対象となる可能性があるため、販売ページ全体を含めた確認が求められます。

5.医薬品成分が確認された製品

今回の調査では、6製品から医薬品成分又は専ら医薬品成分に該当する成分等が確認されました。

医薬品成分を含む健康食品は、表示や広告だけでなく、製品そのものの安全性にも関わる重要な問題です。事業者には、原材料の選定や品質管理、製造委託先の管理など、製品の安全性を確保するための体制づくりが求められます。

特に、海外から原料や製品を調達する場合は、含有成分や製造工程について十分に確認し、安全性を担保したうえで販売することが重要です。

まとめ

今回の東京都の試買調査では、調査対象となった健康食品125製品のうち94%で、不適正な表示・広告が確認されました。

調査結果からは、健康食品の広告において、薬機法だけでなく、健康増進法、景品表示法、食品表示法、特定商取引法など、複数の法令を意識した表示管理が求められていることが改めて示されています。

特に、「疲労回復」「免疫力アップ」といった医薬品的な効能効果、「No.1」「満足度98%」などの優良性を強調する表示、体験談やPR表示の運用は、日常的に使用される表現だからこそ注意が必要です。

広告制作時には、表示内容だけでなく、その根拠資料や法定表示、品質管理体制まで含めて確認することが、法令違反のリスク低減につながります。

今回の調査は、「健康食品だから自由に表現できる」という考え方が通用しないことを改めて示した事例といえるでしょう。広告担当者だけでなく、商品企画や品質管理部門も含め、社内全体で表示・広告のコンプライアンス体制を見直すきっかけとして活用したい調査結果です。

このニュースから学んでおきたい知識

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