Vol.227 コピーライティング知恵袋

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Vol.227 コピーライティング知恵袋

 美容効果のある繊維製品の広告表現について

~ 下着を“ファンデーション”と呼んでいた頃からの名残!? ~
 
 
美容商材の世界で、繊維業界と化粧品業界は昔から
深いつながりがあります。
互いに類似したトレンドを追い、また、購買層にも共通点があり、
その繋がりは、120年の歴史を持っていたカネボウ化粧品の
存在からもうかがえます。

場合によっては、これら別業種の製品はドラックストアなど
同じ売場で販売されることもあります。
しかし、売場が同じだとしても効果を同じように謳うことはできません。
 
今回は、美容効果のある繊維製品の広告表現について考えてみましょう。

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▽▲□繊維に美容効果を持たせることのメリット▽▲
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何かしら美容効果のある原料を開発したメーカーは、その原料を
他の企業へ販売して研究開発費と利益を得ます。
しかし、化粧品メーカー、化粧品OEMメーカーは毎日のように
原料メーカーのアプローチを受けて飽和状態です。
現在は、化粧品会社にとどまらず、製薬会社も独自の
美容効果のある原料を開発し、自社で化粧品ブランドを立ち上げたり、
原料を化粧品メーカーに提供したりしています。
そんな状態の中、繊維業界へのアプローチが行われるようになりました。

30代以上の女性ならば耳にしたことがある
「ボディー・ファンデーション」という言葉。
これは、メイクアップ製品を指す言葉ではなく形成効果のある
高級下着のことを指す言葉です。
バブル期の前より火がつきヒットした製品で、下着メーカーを
一躍スターダム企業に押し上げた存在です。

この当時、訪問販売で化粧品を販売する手法が収益を上げており、
化粧品を求める顧客に、同じように形成効果のある下着を
販売するという流れが確立され、女性が「素肌につける衣類は
メイクアップと同じ」という考え方をメーカーは推奨しました。

近年、美容業界に携わる機会をもった方には、意外なように
思われがちですが、一昔前まで下着と化粧品は同じ販路で
同じターゲットに売られていた同類だったのです。
つまり、同じターゲットを抱える企業にとって、繊維製品に
美容効果をもたせることは、効果・効能的説明を消費者の
認識の中から引き出し、一から消費者に機能効果を伝える
手間を省き、さらに化粧品で得た良いイメージを繊維製品に
そのまま流用できるメリットがあります。

今回は、早くから製品に美容効果を持たせた
ストッキングメーカーのコピーを参考にしてみました。

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▽▲コピーの紹介▽▲
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【レリッシュ スクワラン+コラーゲン加工・製品ライン】
 発 売 元:アツギ株式会社
 製品分類:レッグウェア(パンティストッキング、
      サポーティストッキング、タイツなど)
 販  路:スーパー、コンビニ、衣料専門店、ドラックストア、
      バラエティーショップなど
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■参考コピー
 スクワラン+コラーゲン加工
 天然由来の保湿成分で、
 はくだけで美脚ケア
──────────────────────────────

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▽▲『レリッシュ』に学ぶ、
   美容効果のある繊維製品の広告表現について▽▲
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このコピーを参考にしたのは、美容効果のある繊維製品の
広告表現について模範的な表現を行っている広告を参考に
したかったためです。
前回、『今日から使える!実践薬事マーケティング』にて
発熱・保温系インナーの標ぼうについて書きましたが、
生活雑貨としての衣料の場合、薬事法に触れるような広告を
掲載するパターンはそれほど多いものではありませんが、
生活雑貨に使用されている性能を美容関連雑貨に使用した場合、
薬事法に触れる表現が起こる可能性が高くなります。

例えば、発熱・保温系インナーの機能に対して「冷え性改善」や
「血行促進ダイエット」などの表現を行うことはできません。
今回、紹介したレリッシュの製品も、直接的な表現はせず、
原料の持つ特性だけをイメージと結びつけています。

美容効果のある繊維製品にはまだ、化粧品ほどの
センセーショナルなヒット製品は少ないですが、これから先も
安定した需要は続くと思われます。
また、東レのマスカラ(※1)のように、繊維業界が化粧品業界へ
進出してくることも考えられます。
これまでもこれからも、繊維業界と化粧品業界の繋がりは
続くでしょう。
売りたいけれども、法律もちゃんと守りたい。
迷われた際は、薬事法広告研究所まで、お気軽にご相談ください。
 
 
 
 
 
 

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